遺言・相続ブログ

2013年2月15日 金曜日

先妻の子との遺産分割

   先妻の子との遺産分割

 離婚歴のある方が亡くなられた場合、先妻に子がいると、いろいろとむつかしい問題があります。現在の妻やその子と先妻の子の間には交流がないことがほとんどです。したがって、まずは所在を調べて相手とコンタクトをとるところから始めなくてはなりません。相手方がどのような方か?どこで暮らしていて、その暮らしぶりはどうであるか?それにより遺産分割協議の行方は大きく左右されるのです。相手方がわかるまで、いろいろと不安が付きまとうのです。念のため申し上げると、先妻は相続人ではありません。離婚により親族関係は断たれているからです。しかし、親子の縁は切れませんので、先妻の子がいる場合は、この子は相続人になるのです。したがって、この子を除外して遺産分割協議を進めることはできません。とはいえ遺産分割協議をしてしまったらどうなるか?もちろん無効な遺産分割協議として後々覆される可能性があるのですが、それ以前に、金融機関や不動産については手続きができないでしょう。相続による預金口座の解約や名義変更ならびに不動産における所有権移転登記には戸籍などの相続関係書面の提出が欠かせません。そのため、手続きの過程で必ず先妻の子がいることが判明するのです。
 ではどうするか?生前にできる対策としては、やはり遺言書が極めて効果的です。遺言書があれば、先妻の子と連絡を取り合わずとも、とりあえず相続手続きができます。もちろん先妻の子にも遺留分がありますから、後ほど遺留分減殺請求を受けることも考えられますが、連絡不要で相続手続きができるのは大きなメリットです。費用はかかりますが公正証書にされるのが安心でしょう。自筆証書でも間違いのないものを作成すれば大丈夫です。しかし、自筆証書では裁判所の検認手続きが必要ですから、結局、先妻の子に連絡が行きます。
 逆に先妻の子に財産を分けたいと希望されるかたも多いでしょう。その場合でも遺言書は効果的です。先妻の子と遺産分割をする場合、小競り合いが起こることがしばしばあります。これはいたしかたありません。しかし遺言書があれば分割方法は決まっているわけですから、争う余地は少なくなります。この場合も公正証書がおすすめです。自筆証書だと、本当に本人が書いたのか?遺言書作成時に本人の意思能力はどうであったか?といった具合に疑問が残ります。特に遺言によりデメリットを受ける相続人であればなおさらです。

 遺言書の作成について専門家を利用するか?という疑問があります。自筆証書であれば自分で書けます。公正証書であれば公証役場に行けば作成できます。では我々のような専門家は何をするのか?答えはノウハウです。専門家はそれぞれノウハウを有しています。たとえ弁護士や行政書士でも遺言や相続に力を入れていない方は、あまりノウハウの有していないない場合もありますので、その点には注意が必要です。

 さて、相続発生後に先妻の子と遺産分割する場合ですが、これはそれぞれの経済状況は人の考え方により状況が変わります。どちらの立場においても、相手方を知らない場合はいろいろと不安なこともあると思いますが、話をしなければ進みませんので思い切って連絡を取ってみましょう。この点についても我々がお手伝いできることもあると思います。


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投稿者 行政書士服部事務所